ポイント解説食道・胃の病気

point-1幽門の異常

幽門というのは、胃から十二指腸のつながっている部分のことです。
この幽門が、何かの原因でふさがってしまったり、働きが低下してしまうことで様々な症状が出てきます。
胃の中に異物が混入する、胃潰瘍、胃炎、腫瘍、胃の粘膜が厚くなるなどの原因で、幽門管が狭くなったり、ふさがってしまったりすることがあります。
また子犬の場合、初めて固形食を与えた時など幽門がまだ狭いために食べた物を吐きだしてしまうことがあります。

主な症状としては、食べ物を食べた後30分~2時間ほどすると嘔吐するといった症状があります。
食べたものは未消化の状態であることが多いです。
また空腹時に黄色い液や泡を吐く、太らない、食後いつまでもお腹が大きいなどといった症状も見られます。
何度も嘔吐を繰り返していると、やがて脱水症状や貧血などを起こし、さらに症状が進むと死亡する場合もあります。


point-2胃の病気~胃潰瘍

胃潰瘍は胃の粘膜が傷つき、重症化すると胃に穴が開いてしまうこともある病気です。
胃潰瘍の症状としては、嘔吐、腹痛、発熱、便に血が混ざるなどがあります。
嘔吐した場合、胃からの出血により吐いたものがコーヒー色になります。
このような症状を「吐血」と言います。

ストレスと深い関係があると言われていますが、犬の場合や腎不全や肝不全、低血圧、ショック症状、肥満細胞腫、敗血症などの重大な病気に伴って発症します。
その他、アスピリン、ステロイドなどの薬品によっても胃潰瘍を引き起こす場合もあります。


point-3胃の病気~胃捻転

胃捻転というのは、胃が突然ねじれてしまう病気です。
胃がねじれてしまうことにより、胃の内容物が食道にも腸にも移動することができなくなり、だんだんと胃の中でガスが異常発酵して膨らんでしまいます。
さらに胃に分布する血管もねじれて、周囲の他の臓器や大血管も膨らんだ胃の圧迫を受けて全身の血液循環が悪くなることで心臓にも悪影響を与えてしまいます。
たくさん食餌をとった後に、大量の水を飲み、急に激しい運動をした時などに起こりやすい傾向があります。
特にドライフードをたくさん食べた後、水をがぶ飲みすると起こりやすくなります。

胃捻転を起こしやすい犬種としては、コッカー・スパニエル、ダックスフンドなど食欲旺盛な子犬、グレート・デーン、バセット・ハウンド、スタンダード・プードル、ボクサー、ワイマラナー、秋田犬など大型で胸の深い犬などが挙げられます。

胃捻転の症状は、急性胃拡張の症状と似ていますが、胃捻転の方が症状が重く、突然発症します。
主な症状は次の通りです。

・呼吸が苦しくなる
おなかが膨れたり、横隔膜が圧迫されることで呼吸が苦しくなります。
・腹痛がある
おなかが痛いために、おなかを触られるのを嫌がります。
・嘔吐ができない
吐こうとしているのに、吐くことができないのが特徴です。
・大量のよだれが出る


point-4胃の病気~胃拡張

胃拡張というのは、文字通り胃が非常に大きくなりすぎてしまった状態をいいます。
比較的オスに多く、高齢の犬に多くみられます。
食べ過ぎ、空気をたくさん飲みこんだ、胃にガスが異常発酵してしまったなどが原因です。
食べ過ぎは比較的若い犬に見られ、ガスの異常発酵は老犬に多くみられます。

症状としては、腹痛、お腹が異常に膨れる、嘔吐、ゲップ、水を大量に飲むなどがあげられます。
胃拡張の痛みは非常に強く、立っていられないほど痛みます。
胃拡張で嘔吐した場合、吐しゃ物は黄色っぽく、悪臭もそれほどしません。
胃拡張になると、胃の血流が悪くなってしまいます。
そして胃拡張が慢性的になると、胃捻転が起こりやすくなると言われています。


point-5胃の病気~慢性胃炎

慢性胃炎は、胃粘膜に慢性的に炎症などの異常が起きている状態をいいます。
その原因や症状も様々です。

フードがあわなかったり、刺激物や消化の悪いものを食べ続けた老犬に多い病気です。

急性胃炎から慢性胃炎に移行する場合もあります。


point-6胃の病気~急性胃炎

急性胃炎は、胃の粘膜が炎症を起こす病気です。

主な症状は、胃の中の物を繰り返し嘔吐します。
水を飲んでは嘔吐するを繰り返すこともあります。

そのため、体内の水分がどんどん奪われ、ひどい場合は脱水症状を引き起こします。

また吐しゃ物の中に血液が混ざることもあります。


point-7食道の病気~巨大食道症

「巨大食道症」というのは、食道が拡張してしまう病気です。
食道の拡張がごく軽い場合には、目立った症状が現れないこともありますが、
症状が重い場合は死に至ることもあります。

point-8消化器の仕組み

消化器というのは、口から肛門までの一連の器官で、
食べ物を通過させながら消化をする消化管と、消化を助ける
分泌物を出す働きをする付属器官の2つに分けられます。

具体的には消化管というのは、口、食道、胃、小腸、大腸、肛門の一連の器官です。

一方の付属管というのは、肝臓、すい臓、胆のう、消化管の分泌腺などがそれにあたります。


では、個々の働きを簡単に見ていきましょう。

 


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